幕末、長州藩は主に二つの勢力が主導権を巡って争います。一つは尊皇攘夷を掲げる「正義派(改革派)」、もう一つは徳川幕府へ恭順姿勢を示す「俗論派(保守派)」です。ここ大田・絵堂(現美東町)は、1865年、高杉晋作らが率いる民兵組織軍(諸隊)の正義派と、藩政府軍による俗論派が大規模な戦闘を行った場所です。
正義派が本陣とした金麗社
この戦いで勝利を収めた正義派は藩論を統一し、長州藩は維新へ向けて大旋回をとります。このことから、この戦いが行われた大田・絵堂は「維新幕開けの地」とされています。
藩政府軍の本陣となった旧柳井邸の門
大田・絵堂には、当時、正義派が本陣とした金麗社があり、ここで高杉晋作らは作戦会議を行ないました。また、美東町には、藩政府軍の本陣となった旧柳井邸の門や、戦跡の碑が残されています。
各地に残る戦跡の碑